さて、Kurasheepでは何度かお話していますが、
北山は幼少の頃から「発作を伴う持病」を患っているため、
歯医者さんに「行きたくない」というよりも、
くらいな熱いモチベーションで虫歯予防に取り組んでまいりました。
今回はそんな「歯磨きガチ勢(謎)」の僕が、
- 実際に使用していて、オススメできる根拠がある
- 値段が高すぎる、コスパの劣る商品は除外
- 一般性を重視し『虫歯予防への作用』を最優先
北山は幼少の頃から大学病院の障害者歯科さんのケアの下で『定期的な検診』と『オーラルケアに関する指導』を徹底していただいており、こと歯磨きの手法とツールに関しては、長年に渡り最善を追求してきた自負があります。専門資格を持たない素人の立場を自覚しつつ、使用者としての所感たっぷりで紹介いたしますので、ご参考にしていただけますと幸いです。
Contents
1.新世代のコスパNo.1歯磨き粉『Check-Up standard 1450F』
歯磨剤(歯磨き粉)をコスパで選ぶとすれば、現状これ一択でしょう。
あの『Lion』が所見に特化して開発した歯科医院専売品です。
『チェックアップ』の個人的お気に入りポイント
- フッ化物イオン濃度が最高値の1450ppm
- 低研磨・低発泡・抵香味というプロ仕様
- 安価(600円程度)で購入可能
このような完璧なスペックにより、リリース以来歯科医や衛生士から絶賛がやまず、
現在では『窓口に置いていない歯医者さんの方が少ない』ほどの定番になりました。
フッ素濃度が国内最高の『1450ppm』
チェックアップの最大の特徴は『フッ素濃度の高さ』。
ご存知の方も多いでしょうが、「フッ素」は再石灰化の促進など虫歯予防に大きな効用があることで知られており、WHOや厚生労働省など世界150以上の保険機関が応用を推奨しています。
アメリカなどでは水道水にもフッ素を添加していることは有名な話ですよね。
新基準にもいち早く対応
日本ではかねてより、フッ素濃度上限が「1,000ppm以下」と世界基準(ISO)よりも500ppmも低く設定されていることが大きな問題になっていたのですが、2017年3月ついに厚生労働省が世界基準と同じ『1,500ppm』までの使用を承認しました。
そして、その上限引き上げに即座に対応したのが『チェックアップ』
新基準に合わせ、フッ素濃度を実質最高値の『1450ppm』へ引き上げるという神リニューアルを果たしました。ついでにパッケージもいい感じに。
元から歯科医療関係者に評判の良かったチェックアップですが、このリニューアルによって「業界の定番クラス」へ一気に上り詰めた印象。
これを契機に『コンクール ジェルコートF(950ppm)』からチェックアップ(1450ppm)へ乗り換えた方も多いのではないでしょうか。僕もその口です。
1450ppmに対応した歯磨剤は他にもあるのですが、香味や発泡性が高いものばかりで…。
その点、チェックアップは低発泡+抵香味なので、少量の水うがいでも口残りが気になりにくく重宝しています。
ネット通販や東急ハンズなどでも購入できる
チェックアップは歯科医院専売品であるため、
以前は基本的に歯医者さんでしか購入できなかったのですが、
最近ではAmazonや楽天などのネット通販でも購入できるようになりました。ありがたや。
また、LOFTや東急ハンズでも販売されていますので、お近くに店舗がある方はぜひ。
2.歯垢除去に特化した歯ブラシ『GC ルシェロB-10』
歯科衛生士さんにオススメを聞くと、必ず名前が上がる「ルシェロ」。
ruscello(ルシェロ)は、日本が世界に誇る歯科医療業界の最大手『株式会社GC』が製造する歯科医院専売の歯ブラシ。
中でもこのB-10は、歯垢除去力に特化した実用的な歯ブラシです。
『B-10』の個人的お気に入りポイント
- ヘッドが大きすぎない
- ほぼフラットで過度な凹凸がない
- 毛の材質がPBTである
- 歯垢除去率増加に全力を尽くしてる
研究され尽くした歯垢除去率
ルシェロは歯科医師や歯科衛生士が患者さんの口腔内の状況をみて『歯ブラシを処方する』といったコンセプトで開発されており、他にもいくつか種類があるのですが、
このB-10は健康的な歯茎の状態を前提とした『歯垢(プラーク)の除去に特化』したモデルです。
写真では分かりにくいのですがルシェロは毛先が特殊な構造になっており、『先端集中毛』によって最奥歯や歯間への効果を高め、『段差植毛』によって歯間の歯垢除去効果を高めています。実際に使用していても、この段差で奥まで磨けてる感が得られて磨き心地グッドです。
参考 段差をもたせて植毛した歯ブラシの歯垢除去効果 口腔衛生学会誌 ,vol.55,No.4,468,2005B-10については、開発にあたり日大の尾崎教授らが歯垢除去率への取り組みと評価をまとめてくださっている文献もありますので、興味のある方はぜひ。
その他のルシェロに関する臨床評価等の文献はコチラから閲覧可能です。
ルシェロB-10には毛のかたさが『ふつう』のB-10Mと、
毛のかたさが『やわらかい』B-10Sの2種類があります。
公式の説明をお読みになったうえで、ご自身のお好みと歯茎の状態からご判断ください。自信の無い方は歯医者さんで相談されるのが無難かと思います。
よりコスパを求める方には『tuft24』もオススメ
個人的に長年愛用した、もう一つのド定番『tuft24』。
高密度なPBT毛材でありながら、なんと1本100円弱で購入できるというコスパモンスターです。
ヘッドは完全にフラットかつコンパクト。シンプルゆえに使いやすく美しいのがtuft24です。個人的にデザインは断然こっちが好き。
磨きやすさに加え、毛材はPBTなので耐久力もバッチリ。
ブラシの硬さも6段階から選択でき、カラーも豊富です。価格を抑えたい方はぜひ。
3.世界のド定番『REACH デンタルフロス ワックス』
「ハブラシだけでは口腔内プラークの6割しか除去でない」
というのはすっかり有名な話で、必ず使用したいのがフロス。
おそらく世界で一番使われているデンタルフロスがこれです。
アメリカが世界に誇る大企業「ジョンソンエンドジョンソン」から販売されている、「REACHデンタルフロス」のワックスタイプ。(先日のリニューアルでjjのロゴは無くなっちゃいました)
こんなに小さな本体の中にワックスフロスが50メートル内蔵されています。
このフロスを使用しているポイントは以下の4点。
- 頑丈で切れにくく、かつ歯茎も傷つけにくい
- ワックスタイプなので歯間が狭くてもスイスイ
- 世界中の歯科治療現場で使用されてきた実績あり
- 500円弱で50mとコスパも抜群
使いやすさに特化したフロス
ワックスタイプのフロスは国産も含めて他にも存在しており、個人的に一通り使用してみたのですが、
- フロスが唾液で濡れてもヌルっとせず、指にしっかりホールド
- フロスが極薄のテープ状なので歯間の狭い部分もスイスイ通る
他のフロスを実際に使用してみると上記の2点の違いが想像以上に大きく、世界中の歯医者さんがオススメする理由を身をもって実感しました。
フロスの取り出しやケースカッター切断力も抜群なうえ、ワックスフロス特有の『ベタつき』も一切なく、ストレスなく快適に使用できる事が本商品の最大の利点です。
時間がない時は糸ようじタイプも
糸ようじタイプでは歯肉溝と呼ばれる「歯と歯茎の隙間の部分」の歯垢を取り出すことが難しいため可能な限りフロスを使用する事が推奨されていますが、
出勤前の朝といった時間の限られた場面では、糸ようじタイプで済ませるのも個人的には全然アリだと思っています。
奥歯への使い勝手という点ではライオンのウルトラフロスが抜群に良かったのですが、
この手のY字型って毎日使うにはぶっちゃけちょっと高いので使ってません。
低価格なP字型に関しては色々と試してきましたが、現在はデンタルプロ株式会社の『FRESH フロスピック 50P』を使用しています。
個人的お気に入りポイント
- ヘッドがかなりコンパクトな設計
- ポリエステル毛材の繊維が細かく歯垢がゴッソリ取れる
- ほどよく脆く柔らかいので、急いでいても歯茎を傷つけない
- 50P入で300円弱とめちゃんこ安い(これ大事)
毛材の繊維がほぐれやすいふんわり型の歯垢除去力は想像以上で、1回の往復でしっかり絡め取ってくれます。
同じタイプに小林製薬の糸ようじがありますが、こちらの方が格段に取れます。コスパ◎。
おまけ:王道マウスウォッシュ『コンクールF』
フッ化物配合タイプの洗口液としては、、要指導医薬品のサンスターのエフコートが第一類医薬品として販売されるのを待つしかありません。
ただ『う蝕予防』という本記事のテーマには沿わないのですが、歯周病対策をしたい方に強くオススメしたいのがウエルテック社の『コンクールF』。かれこれ20年来の付き合いです。
コンクールF洗口液のお気に入りポイント
- 国内有数のグルコン酸クロルヘキシジン配合洗口液
- 口臭抑制効果の強さと持続力もすごい
- これ1本で360~700回使用可能とコスパもgood
最大の特徴は『グルコン酸クロルヘキシジン』という成分を含んでいること。
同成分はプラークの蓄積や歯肉炎・口臭の予防に効果があるとされ欧米では洗口液の定番成分。僕の知る限り、国内で購入できる洗口液で同成分を配合しているのはこの『コンクールF』と、サンスターの『バトラーCHX洗口液』の2つだけです。
お口に優しい低アルコールなので、直後の爽快感が強いタイプではありませんが、こと口臭予防に関しては他にない持続性を実感しています。ガチで長く効くのでお試しを。
自分に合ったオーラルケア用品を
ということで、本記事では僕が実際に使用しているオーラルケア用品を紹介しました。
立場上あまり専門的な事は書けませんでしたが、長年使用してきた者としての『リアルな使用感』みたいなモノが伝わっていれば幸いです。
本記事では、一般性を考えて『虫歯予防に効果が見込める』オーラル用品を中心に紹介してきましたが、実際のところ口腔状態は人によって様々であり、自身の口の中の問題にあった商品を選ぶことが最重要でしょう。そして言うまでもなく、道具はあくまでオーラルケアの『手助け』をしてくれるものであり、実際にはケアの頻度やブラッシングの質といった手法的な部分の方が遥かに重要です。
本記事を通して、少しでもお口の健康へ関心を持ってくださる方がいれば幸いです。