【CCleaner】あの超優良ソフトウェア会社『Piriform』が『Avast』に買収された件

真夏の夜に衝撃的なニュースが入ってきました。

完成度の高いソフトウェアを開発していることで有名な『Piriform』が、世界のデジタルセキュリティ製品最大手の一つ、「AVAST Software s.r.o.」に買収されたとのこと。AVGに続いてPiriformまでが…

となると、気になるのがPiriformの定番ソフトウェアの処遇ですよね。

Contents

Piriformとは
- CCleanerという化け物
Avastに買収される
CCleanerが無事でよかった

Piriformとは

ツルテカな洋梨に見覚えがある方も多いのではないでしょうか。

「Pirifoem」は2004年に創業された、イギリス・ロンドンに拠点を置く非上場のソフトウェア会社です。

この「Piriform」、開発したソフトがどれも殿堂入りの超優良ソフトばかりである事で、世界的に知られています。

Piriform四天王（つよい）

世界の超ド定番クリーニングツール『CCleaner』

ディスクデフラグメンテーションの王道『Defraggler』

超高性能ファイル復旧ソフト『Recuva』

美しく使いやすいシステムモニタリングツール『Speccy』

これまでに開発されたソフトは、基本機能を無料で利用する事ができるフリーミアムで、どれも、高機能・使いやすい・動作が軽快・UIが美しいという隙のない完成度。

それぞれが各分野での定番ソフトとなっています。

ノーベル賞にソフトウェア部門があるならば、Piriformは受賞候補筆頭でしょう。

CCleanerという化け物

中でも『CCleaner』は別格で、世界中で20億回以上ダウンロードされていると言われています。

もはやグローバルスタンダードなソフトウェアの一つで、Windowsに標準搭載で良いのではないとかという声も上がるほどの定番っぷりです。

2015年にはクラウド版も登場。Windows、IOS、Androidのあらゆるデバイスにおいて、更なるユーザーを獲得しました。

Avastに買収される

[blogcard url=”https://blog.avast.com/welcome-piriform-to-avast”]

2017年7月19日、AvastのCEOであるVincent Stecklerが公式ブログにて、Piriformの買収を正式に発表しました。現段階では買収金額は明らかにされていません。

しかしこれに対し、Twitterでは一部の『Piriform』ユーザーからの悲痛な叫びが。

NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO
— javathunderman (@javathunderman) 2017年7月19日

Oh no, they’re going to ruin ccleaner
— SandPox (@Sand_Pox) 2017年7月20日

※ruin:台無しにする

というのも、Avastはすでに、piriformのベストセラー「CCleaner」と類似する機能を持つ2つのソフトウェア、「Avast Cleanup」と「AVG TuneUp」を開発しているからです。

機能吸収によるCCleaner消滅の危機かと思いきや、先の公式ブログによる発表の後半には、以下のような記述が

We will maintain the Piriform products separately from our current Avast optimization portfolio, and Piriform customers can rest assured they will continue to get the attention and service they are used to. Our existing performance optimization products, Avast Cleanup and AVG TuneUp, will remain available.

意訳：私達は現在のAvast最適化ポートフォリオ(Avast CleanupやAVG TuneUp)とは別に、Piriform製品を維持する予定であり、Piriformのユーザーは、これまでのようなサービスを引き続き受けることができます。当社の既存のパフォーマンス最適化製品、「Avast Cleanup」と「AVG TuneUp」も、引き続き利用可能となっております。

ということで、Avastは「Avast Cleanup」と「AVG TuneUp」、そして「CCleaner」をそれぞれ別々のソフトウェアとして提供し続ける方針を示しました。

これには、世界中のCCleanerユーザーが胸をなでおろしたことでしょう。

CCleanerの圧倒的なユーザー数を考慮すれば妥当であり、評価すべき判断と言えるかもしれません。