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【動画あり】1人で弾いているとは思えない!魔法のような演奏力を持つアコギ系ソロギタリスト9人

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アコースティックギターの音っていいですよね。

 

金属製の弦と木製のボディーによって生み出される、優しく温かい音色は、私達の心に響くものがあります。

さて、日本の音楽シーンにおいては、主に弾き語りに用いられることが多いアコースティックギターですが、世の中には「歌わずにギターだけで聞かせる」奏法が存在します。ソロギターやインストゥルメンタルギター、フィンガーピッキングスタイルとも呼ばれる奏法で、その演奏の手法は非常に多様。木製のボディを活かしたパーカッション、タッピング、ハーモニクス等の様々な演奏テクニックは、聞くだけでなく見ていても楽しめるパフォーマンス性をもたらします。

そして、その奏者の多くが、通常のチューニングとは異なる、オープンチューニングを採用することにより、ベース音や和音、メロディーを1本のギターで同時に演奏することを可能にし、とても1人で弾いているとは思えない演奏を実現しています。

 

学生時代に父親から見せられたマイケルヘッジスというギタリストの動画に衝撃を受けた私は、ギターを始めると同時に彼の演奏にハマりこみました。そして、マイケルヘッジスがこのジャンルの始まりを作った偉大なギタリストであること、彼がもうこの世に居ないこと、彼の意思を受け継いだ素晴らしいギタリスト達が世界中に居ることを知りました。

今日はそんな私がこれまで知り得た数々のアコギ系のソロギタリストの中から、特におすすめするギタリストを9人に厳選してご紹介します。

なお、本記事で紹介するギタリストの選択は筆者の独断によるものであり、個人の手腕や技術を比較したり、ランク付けをするような意図は無いことをあらかじめご承知ください。

選考基準

ソロギターに馴染みが無い人でも分かりやすい(最重要)

今現在プロギタリストとして活動している

Youtubeの個人orレーベルの公式チャンネルで演奏動画を公開している

Andy Mckee

彼のことを既にご存知の方も多いかもしれません。楽曲の知名度という点においては、文句なしに世界最高の1人です。

2006年に所属レーベルから投稿された代表曲「Drifting」の動画は、世界中に衝撃を与え、執筆時現在で約5600万回という凄まじい再生数を記録しています。

Driftingのような技巧的な曲から、優しいアルペジオソングまで幅広い楽曲を数多く世に送り出しています。

一見すると少しコワモテなAndyですが、実際には、ちょっぴり気が弱くて心優しい男。彼のそんな人柄は楽曲にも現れています。

友人の娘の死を追悼するために作られた曲「Rylynn」のメロディは繊細で美しく、その優しい旋律には心動かされるものがあります。この曲は2012年に「GALAXY S III α」のCMソングとしても使用されました。

チューニングはECDGADという5弦がはち切れんばかりの変態チューニング。加えて3~6弦の5フレットのみにカポという信じられない構成。 マイケル・ヘッジス、ドン・ロス、トミー・エマニュエルらの影響を受けながらも、しっかりとしたオリジナリティを持っているのが彼の大きな魅力です。

「Ebon Coast」、「For My Father」、「keys to the hovercar」など彼の名曲を挙げていればキリがありませんが、2006年に発売されたアルバム「Art Of Motion」は名盤です。ぜひ一度お聞きになってみてください。

 

 

 

Don Ross

その名の通りソロギ界の首領(ドン)。カナダが生んだレジェンドの1人です。

圧倒的なパワフルさとテクニカルさを持ち合わせており、サムピックとガチガチにコーティングされた2重爪から生み出される音は凄まじいキレを誇ります。その音色は聞いていて本当に心地が良い。ここまで主旋律が立つ奏者を他に知りません。一瞬耳にしただけでドンロスの曲であることが分かるレベル。

マイケルヘッジス、パットメセニーらにインスピレーションを得ている彼の楽曲は天才的であると同時に独特で、ブルースやジャズ、フォーク、クラシックなど1曲の中に様々なジャンルの片鱗を見ることもあります。

故郷であるケベック州モントリオールに戻った近年でもバリバリに作曲を続けており、ご両親や奥さんの死を乗り越えた彼の演奏は、以前より優しく洗礼されたものになりつつあります。なによりご本人が楽しそうに演奏している映像が増えていることが本当に嬉しい。これからも応援し続けます。

 

 

 

押尾コータロー

日本におけるフィンガーピッキング系ギタリストには、中川イサト氏や岡崎倫典氏、小松原俊氏、南澤大介氏など数々の名手が多数存在しますが、若くして最も知名度を得ているのが押尾コータロー氏。

様々なCMソングや、テレビ番組のバックミュージックで彼の演奏を無意識に聞いたことがある方は多いでしょう。

中川イサト氏とマイケル・ヘッジスを師と仰ぐ押尾氏。彼が作る楽曲の多くはオープンチューニングでありながら、無駄なトーンが少なくメロディカルで爽やか。自然と耳に残るような名曲ばかりです。

ライブでは定番である「ひとりメンバー紹介」などにも見て取れるように、軽快なトークやエンターテインメント性に優れたライブパフォーマンスで、「ギターを知らない人や、子供達が見ても心から楽しめる」形でインストゥルメンタルギターを世に広めています。その功績は極めて大きく、近年の日本におけるソロギターシーンでは、「押尾さんをきっかけにギターを始めた世代」が大きな波として台頭し始めています。私も学生時代に押尾さんのネイルアタックに憧れて必死に練習したものでした。今後もヒットメーカーとして日本を引っ張っていってほしいですね。

 

 

 

 

Tommy Emmanuel

アコギの神様』ことトミーエマニュエル。なんとグラミー賞にも2回ノミネートされているという、世界一ギターが上手い60代です。

動画を見ていただけると思いますが、ピッキングテクニックという点において彼の右に出る者はいません。さらに、これまで紹介してきたギタリストは皆、オープンチューニングをはじめとした変則チューニングを活用することで、調和音を利用して演奏に幅を付けていましたが、トミーエマニュエルは ほとんどの楽曲をレギュラーチューニングで演奏してしまうという化け物っぷり。アレンジ曲もオリジナル曲もレギュラーチューニングかドロップDで名曲にしてしまう圧倒的な手腕。アコギ界が誇る生きる伝説です。

カーペンターズが歌い大ヒットとなった名曲「Close to you」も、彼がカバーする事でその美しいメロディーがより鮮明になります。弾きながらちょっぴり歌っちゃうのは昔からです。心から楽しんでギターを弾いているということも、彼が愛される理由の1つなのだと思います。

オリジナル曲も良曲揃いですが、その中でも2005年にご自身の娘さんを想って作られた「Angelina」は名曲中の名曲です。これほど優しくて美しいメロディが他にあるでしょうか。

 

 

 

Petteri Sariola

2006年春、ヘルシンキのジャズコンサート会場で披露されたこの演奏に衝撃を受けたのは私だけではないでしょう。

フィンランドの音楽一家に産まれた天才は、マイケルヘッジスの演奏にショックを受けて以来アコースティックギターの研究に没頭し、スラップ・パーカッション・タッピングを組み合わせた独自の演奏方法「スラム奏法」を確立しました。

スラム奏法が生み出す心地よいリズムと、様々なチューニングが生み出す多彩な楽曲は、他の演奏者のものとはまた少し違った独特な素晴らしさを持っています。ライブのアンコールで必ず演奏される「Mothersong」など、スラム奏法を使わないアルペジオチックな楽曲にも名曲が多いことも、その演奏力の幅広さを示しています。

2009年に来日された際、青山のライブ会場でお話する機会があったのですが、「Petteriさんの上達の一番の秘訣は何か」という旨の私の質問に対し、「焦らずにゆっくり練習すること。ゆっくり何度も繰り返せば、絶対に無理だと思っていた事ができるようになるんだよ」とのお言葉を頂きました。天才肌の印象が強かった彼からこの言葉が出てきたことは意外であると同時に感慨深く、胸に刻んでいます。実際に会ってみると本当におちゃめでフレンドリーなナイスガイでした。

スラム奏法は日本人のギタリストにも大きな影響を与え、先に紹介した押尾コータロー氏も、Petteriの台頭をきっかけに、ネイルアタック奏法からスラム奏法へと切り替えるほどでした。

そして今ではすっかり仲良しの2人。初対面の時のセッションなので、はしゃいでてかわいいですね。最近ではPetteriの曲の中にも押尾コータロー氏のニュアンスを感じるものも出てきました。

歌も上手い多才なPetteriは、バンド活動やコラボにも積極的です。個人的には、以前から仲のいいフィンランド人シンガーOsmo Ikonenとのセッションがたまらなく好きです。

 

 

 

 

Antoine Dufour

ヘッドに巻いたバンダナがトレードマークのカナダの魔術師「Antoine Dufour」

ドンロスから多くの影響を受けたというDufour。特徴的なのが変態的なレフトハンドとタッピング、ハーモニクスの美しさ、そして独特な作曲センス。

彼が作る楽曲はどれも少しマイナー寄りでありプログレッシブな印象を受けますが、それが絶妙に良い。

「Theese Moments」はレフトハンドとボディータップを駆使したテクニカルな名曲。ボディーを弾く音が心地よく、たまりません。

「ギター・ミュージック」ではなく、「もっと広い意味での音楽」を表現したいという彼の楽曲は、どこか物語性を帯びており、そこに卓越した演奏技術が加わることで素晴らしい世界観を作り出しています。チューニングはほぼ全曲違うというくらい多彩で、それぞれの楽曲が独立した魅力を持っています。

 

 

 

Erik Mongrain

ギターを膝の上に水平に寝かせて、弦を指で叩いて演奏する「ラップタッピング奏法」であまりにも有名なErik Mongrain。タッピングハーモニクスを美しく使いながらピアノのように滑らかに演奏するその様は世界中で話題を呼びました。

18歳の頃、先に紹介した同じカナダ出身のギタリスト「ドン・ロス」の演奏を耳にし、ついに自分の居場所をみつけた」と感じたEricは、その後マイケルヘッジスの影響も受けながらギターに没頭し、ついに独自の「ラップタッピング奏法」を編み出しました。その独創的なスタイルは業界にも大きな波紋を呼び、CDデビュー前にも関わらず各メーカーからの大規模な契約争奪戦にまで発展しました。

実はラップタッピング奏法を用いた曲はごく数曲しかなく、普段はスタンダードなスタイルでギターを弾いているエリック。スタンダードに弾く曲の多くは派手ではありませんが、なんというか彼の作曲センスはやはり独特で、特有のタッピングとリズム感を駆使しつつ、透明感に溢れた美しい曲ばかりを作ります。

その手腕に似合わず内向的で目立つことを好まないエリックですが、毎週木曜日と日曜日の日本時間  0時~2時くらいの間に自身のTwitchチャンネルで演奏の配信をしています。意外と雑談が多く、質問にはしっかり答えてくれますし、ドン・ロスなどの他のギタリストの曲を弾いてくれたりもするので楽しいですよ。時間の合う方はぜひぜひ。

ErikMongrainのライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する

 

 

 

Joe Robinson

若い世代からもご紹介させてください。当時若干18歳でこの演奏技術を世界に見せつけたJoeRobinson君。

オーストラリア出身でこのサムピックスタイル、まさにトミエマ2世候補筆頭です。

年齢を重ねながらジャズやフュージョン、ブルース、ロック等様々なジャンルを吸収し、それらが目に見えて曲に組み込まれていくのが分かります。

2016年にアップロードされたMistyの演奏はまさに圧巻の完成度で、本当に美しい演奏でした。ちょっとカッコ良すぎるのでは。

かと思えば甘い声で弾き語りをやってのけるJoe君。テクニカルにストラトを踊らせながら自由に歌いあげている辺り、John Mayerと同じものを感じます。今後が楽しみですね。

 

 

 

井草聖二

日本からも若い世代を。2009年に国内ソロギター界の登竜門とも言える「FINGER PICKING DAY」でグランプリに輝いたかと思えば、翌年日本代表として出場した世界のギターコンテスト「39th Walnut Valley Festival」でtop5に輝いてみせた日本の新星。

Justin Kingを思わせる高速タッピングを駆使した恐ろしいまでの技巧的な演奏でありながら、この演奏を含めほとんどの楽曲がレギュラーチューニングという驚愕の作曲センス。さらに、Matonのギターを使用している辺りからトミエマの血筋も感じます。

「花火」は彼にしては珍しいDADGADを採用したテクニカルな有名曲。タッピングといいスラップといい極めて複雑な曲を、精巧に・ひょうひょうと演奏しています。

彼の他にも、矢後 憲太、エバラ健太、松井祐貴、龍藏、伍々慧、KOYUKIなど日本の若い世代は化け物揃いです。全体的にレギュラーチューニング使いが増えていることも、日本の明るい未来を示しているように感じてなりません。

 

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ついつい熱が入ってしまい客観的な情報が少なかったかもしれませんが、このジャンルのギタリストたちの素晴らしさが少しでも伝わっていれば幸いです。

フィンガーピッキングスタイルギターの最大の魅力は、ギター1本で音楽を完結させているという点にあります。様々なテクニックや多彩なチューニングを駆使して、ギターという楽器の持つポテンシャルをどこまでも追求していくこのスタイルの奥深さと面白さは言葉にし難いものがあります。

 

人数の都合上、既に名の知れた大御所ばかりになってしまいましたが、このようなスタイルの素晴らしいギタリストはプロ・アマ問わず世界中に数多く存在しています。現在ではネットの普及により、Youtubeなどの動画共有サイトを利用することで、誰でも簡単に、その素晴らしい演奏を見ることができるようになりました。

今回紹介したギタリストの多くは、「Candyrat Records」という、所属アーティストのほとんどがインストゥルメンタルギタリストで構成されているアメリカの独立系レコードレーベルに所属しています。CandyratはYoutuneにもチャンネルを持っており、この分野の様々なギタリストの新譜やレコーディング映像を定期的に公開しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

 







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