北山 羊輔
さて、今回のテーマは、
『ウッドブラインド』
木の温かみと差し込む光が、なんともオシャレで素敵ですよね。
出典:ニトリネット_木製ブラインド(ヴェント)
ニトリが格安でウッドブラインドを販売するなど、ますます身近な存在になりつつあります。
最近では
しかし、これらの商品はいずれも壁や天井にネジを打ち込む必要があるため、
現状、『日本の賃貸にウッドブラインドを設置するのは困難である』と言えます。
北山 羊輔
今回はそんな現状の中、賃貸のどんな変わった形の窓にもブラインドを設置する方法を、筆者が実際に行った手順を時系列で紹介しつつ、解説していきます。
Contents
ニトリが開発したカーテンレールに取り付ける格安ブラインド
今回使用するのは、『オーダーブラインド コード25タイプ』という製品。
このブラインドは、オーダーメイドのジャストサイズブラインドを格安でオーダーできる逸品。
そして、なんとカーテンレールにそのまま設置できちゃうんです。
60種類ものカラーから自分好みのカラー・風合いを選ぶことが可能。
種類の豊富さも異常で、実に中にはこのような木目調の塗装まで豊富にラインナップされています。
近くで見ないと分からないレベルの木目感を出すことができます。
もちろん本物の木製ではなく幅25mmのアルミ製なのですが、精密な模様とツヤ消し塗装で
新居の窓のサイズを測定する
さて、実際に測定からオーダー、設置までの流れを解説します。
1. カーテンレール下の長さと幅の測定
今回引っ越した物件は賃貸のため、もちろん壁にネジで穴を空けるのはNG。
代わりに、カーテンレールに取り付けをしていきます。
さて、まず行うのが設置する窓の測定。
測定といっても、とっても単純で、
- ①窓枠外側の幅 (内側と間違わないように注意)
- ②レールの下から窓枠下(好みで長めでも可)の丈
の2箇所を測るだけです。簡単ですね。
コチラが今回ブラインドを設置する予定の2枚の窓。
- 縦長の窓 (縦:182cm 横:118cm)
- 横長の窓 (縦: 77cm 横:164cm)
いずれも特殊な寸法で、カーテンにしたとしても相当苦労したでしょう。
北山 羊輔
見積もり・調整・設置までの流れ
1.ニトリで仕様の調整と見積もり
さぁ、図った寸法でオーダーをとるため実店舗にやってきました。
ニトリの店舗にはカーテンコーナー専門のカウンターのような場所があるため、そこで店員さんに声をかけていきます。
北山 羊輔
店員さん
北山 羊輔
店員さん
といった感じで、各色の色見本を見ながら一緒にカラーを決めました。
今回はデスクの色と合いそうで、かつツヤ消し+木目調のNTB-009に決定!
その後は、店員さんと一緒にコードの位置を決めたり、採寸表を見ながら仕上げサイズのを調整を行いました。
店員さん
北山 羊輔
といった感じでサイズの細かい調整を行い、仕様表を出力していただきました。
実際に出来上がったオーダーハード仕様書の実物がコチラ!
- 縦長の窓 (縦:182cm→180cm(-2cm) 横:118cm→128cm(+10cm)
- 横長の窓 (縦: 77cm→ 82cm(+5cm) 横:164cm→172cm(+8cm)
日当たりや壁までの距離など色々な要素を考え、このようなサイズに決定しました。
北山 羊輔
2. 金額安すぎ問題
さて、細かい調整が終わり、具体的な見積もりが出ました。
- 縦長の窓 (縦:180cm 横:128cm) = ¥9,245
- 横長の窓 (縦: 82cm 横:172cm) = ¥8,509
2枚合わせて¥17,754+税(¥1,460)+送料(¥500)
なのでトータルで¥19,714
北山 羊輔
店員さん
一瞬、店員さんが神様に見えました。
一番安いタイプとは聞いていましたが、こんなオーダーカーテンの3分の1みたいな値段はさすがに予想外。
真の『お値段以上』を見せつけられた秋の夜でした
3.ウッドブラインド(風)の設置の準備
僕の場合は都内で近いからか、2週間弱で届きました。重かった。
箱内部の見えにくいところにある部品箱を開封して、
さっそく、横長の大きな窓の例を使って組立の解説をしていきます。
部品箱を開封すると、このような部品が入っていますが、画面右下の長いネジは壁や天井に穴を空ける一戸建て用の部品なので、賃貸では使用しません。
手順1のネジを除くと、上記の部品がそれぞれ3セットあるので、各部品1つずつにまとめます。
組立といってもとても簡単で、①のようにL字金具の上に十字金具を乗せて、②のように十字金具を貫通させる感じでネジ留めをおこなえば、③のように全ての部品が結合されます。
この際のポイントは『ネジを締めすぎない』こと。ある程度緩めた状態で留めましょう。
手順3と同じ要領で同じものを、もう2つ作っておきます。
北山 羊輔
取り付けたいレーンのレールを全て外します。キャップは大体がネジ留めされているので、それを外せば『カパッ』と開くと思います。
手順4の段階で取り外したライナーは、退去の際また取り付ける必要があるため、しっかり分かりやすいように保管しておきましょう。
北山 羊輔
4. ブラインドの設置
さぁいよいよブラインドを設置していきます。
先程作ったの3つの金具をレールに通します。(向きに注意)
両サイドの窓枠とその中間あたりにセットします
恐らくここが一番の難関。手違いなのか説明書が的外れで混乱したのですが、要は裏面からみて上図①の赤い溝に②の金具フックを引っ掛けるだけでOKです。
そうすると、ブラインドがレールに「ぶらーん」と引っかかった状態になるので、あとは、③のようにブラインド全体を上(水平方向)に持ち上げれば、「カチャッ」と軽快な音がして固定されます。 同様に残り2箇所も固定し、緩めていたネジを締め直せば固定は完了です。
最後に、先程取り外したレールキャップをネジ留めします。
性能と使い心地、本物との比較
1. 完成図・見え方
2. 使い心地と操作性
『回転操作棒』というそのまんまの名前の棒で行います。
スラットの開閉は、このオフィスで使われているブラインドと同程度の力で操作できます。
若干短い気もしますが、一般的に
スラットの昇降はこのコードを使って行います。
右方向にコードを動かすとその高さで固定される仕組み。
コードを引くとスラットが上昇し、逆にスラットを下げたい時は、コードを左に持っていくと、ロックが自然に解除され、一番下の位置まで自動で戻ります。
北山 羊輔
もちろん一番上の位置で固定する事もできますが、外から丸見えになってしまうため、低い階層の部屋にお住まいの方は使いづらいかもしれません。
3.遮音性と夜間の遮蔽性
数年前にマンションで50mmウッドブラインドを使用していた事があるのですが、正直に言って遮音性については特に違いが分かりませんでした。
ただ、さすがに50mm厚が一般的なウッドブラインドよりは、音の漏れる面積が多いため、遮音性は低いと推察されます。
さらに、申し訳ないことに我が家は2枚とも曇ガラスなので、遮蔽性についてもはっきりと検証を行う事はできませんでした。
ヘッド部分と1枚目のスラットの間に若干の隙間があるため光が漏れ、天井照明が薄く見えてしまう可能性がありました。
しかし1点だけ気になる点が。ブラインドの
- スラットの開閉は快適ではあるが若干回転棒が短い
- コードを使ったスラットの昇降はとても快適であった
- 遮蔽性や遮音性ついてハッキリした事は言えないがいずれも劣ると覚悟すべし
- 上部のヘッド下に隙間が生じため、気になる方は塞ぐべし
安っぽさが繊細さに変わった驚き
正直に申しますと、35mmのスラット幅しかないと知った際、
北山 羊輔
と即座に感じたものでしたが、
光源が多く繊細で美しいものである事を知りました。
実際に設置してみると、35mmの細かい隙間から入ってくる光はむしろ今回のような、腰高の横窓の場合は35mmで良かったと思っているほどです。
スラットの幅によって光源の数や厚み・強弱が変わるブラインドの世界は、思っていたよりもずっと奥深いもので、インテリアに携わるものとして、とても良い経験になりました。
本記事が、賃貸へのブラインド設置を検討している皆様のお役に立てば幸いです。
北山 羊輔