【実録】一人暮らしの男がギックリ腰で死にかけた話

みなさんごきげんいかがでしょうか。

今朝、車が故障しました北山羊輔( icon-twitter @ysk_kitayama)です。

さて、「健やかに穏やかに暮らす」という、老人のようなテーマで日々を過ごしている僕ですが

去った8月のとある日、命の危険を感じるような体験をしました。

今後誰かに同じ事態が起こった際、少しでもお役に立てるよう、その経験を詳細に記録します。

それは突然やってきた

本当に爽やかな日曜の朝でした。

いつも通りシャワーを浴び、火照った体を、エアコンの冷気に晒す至福の時間。

PCチェアに座り、しばし幸せな気持ちで休憩した後、さて立ち上がろうと足腰に力を入れた瞬間、

聞いたことのない音が体内で響いたかと思うと、直後に強烈な痛みが全身をかけめぐりました。

ギックリ腰の経験がなかった僕は、自分の体に何が起こったのかを理解できずに動揺。

後になってみれば恥ずかしいのですが、その時は

ヤバイ！背骨的なモノが折れた！と本気で思いました。

そして、そのままベッドに倒れ込み、半泣きで痛みに耐え続けたのでした。

動かぬ体と寒さ　救急車を呼ぶべきか否か

発症から約３０分、地獄のような痛みと吐き気が少しずつ和らいでいくのを感じました。これが本当に長かった…

しかし、寝返りはおろか、首を少しでも傾けると、ふたたび激痛に見舞われる始末で、腕以外を全く動かすことができません。

そして、同時に“身体が異常に寒い”ということに気が付きました。

風呂上がりで濡れた髪に、激痛でグッショリと汗をかいた身体が、”強”に設定したエアコンの直風によって恐ろしいまでに冷やされていたのです。

顎がガチガチと震え、鼻水が止まりません。

ふと視界の隅を見ると、デスクの上に無造作に置かれたエアコンのリモコンが見えます。

「ヤバイ、あのリモコンを取りに行かないと寒さで死ぬ」

分かっていても、全く動く気がしない体。この状態が何時間も続くのかと思い呆然としました。

そして、ここで初めて自分が”右手にスマホを握りしめている”という幸運に気が付きました。救急車だ！

しかし、ギックリ腰なんかで救急車を呼んでいいのだろうか…

必要のない救急要請で、本当の急患への措置が遅れるというような話はよく耳にするし..

とりあえず、スマホで「ギックリ腰　救急車」で検索してみます。

すると、やはり一般的にギックリ腰の場合には、救急車は呼ばずに様子を見る事が推奨されているようでした。

そもそも、こんな辺境まで救急車が来るのも相当時間かかるしなぁ

ぐぬぬ、どうしよう

 あまりにも悲しい事実に気がつく

発症から1時間20分。首は傾けられるようになりましたが、未だに寝返りすらうてる気がしません。

寒さで頭が回りにくくなり、呼吸が早くなっていくのを感じました。

このままでは本気でヤバいので誰かに来てもううしかない。

そう思った矢先、驚愕の真実が脳裏をよぎります

沖縄の辺境に移住してから約3ヶ月

僕には友達はおろか、電話番号を知っている人すら数えるほどしか居ません。

不動産屋の担当さん、車屋さん、雑貨屋さん、美容師さん、漁師の比嘉さん、釣り場で会ったOさん、このないだ無理やり名刺を置いていった宗教勧誘のKさん…　

書いてて悲しくなってきたので、もうやめます（逆ギレ）

というか、誰かに来てもうらうにしても、

詰んだ… 　もうこれは迷惑がかかろうと、時間がかかろうと救急車しかない。

天使現る

そんな絶望の中、入居の際にお世話になった、優しい大家さんのことを思い出しました。

そうだ！大家さんなら鍵を持っているかもしれない…!!

藁にもすがる思いで電話をかけました。

いやいや天使か！神対応すぎる

20分後、なにやら買い物袋をたくさん引っさげた大家さんがやってきました。

このようにして、僕はなんとか一命をとりとめたのでした。

その後、僕が自力で歩けるようになるまでの3日間、大家さんは涙が出るほどに献身的な介護をしてくださったのでした。

しかも、持ってきてくださる食事がビックリするくらい美味しい。

実家を出て10年以上になりますが、なんだか懐かしい気持ちになりました。

もはや、一生かかっても返せないレベルの恩を受けたと思っています。

お礼を渡そうとしても、頑なに受け取ろうとしないので、母の日やお歳暮で毎年恩返しをしていきたいと思います。

この場を借りて、心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

4日目にして病院へ　原因は”腹筋ローラー”！？

大家さんのお陰で、4日目にしてようやく物につかまりながら自力で歩けるようになった僕は、ついに近くの病院に行くことができました。

 icon-arrow-circle-down 以前、記事にも書きましたが、1ヶ月ほど前に腹筋ローラーを購入し、筋トレのメニューに取り入れていました。

腹筋ローラーがコスパ最強だった

ということで、腹筋ローラーは使い方次第で、腰にダメージを与える場合がありますので、ご使用の際はお気をつけください。

この日は痛み止めとコルセットを貰って帰りました。

その後、完全に痛みがとれるまでに約5週間を要しました。

この経験を通して学んだ５つのこと

長々と経緯を書きましたが、とにかく知っておいてもらいたいのは次の５点です。

ギックリ腰自体は、それほど珍しい疾患ではなく、誰にでも起こりえます。

今回、初めてギックリ腰を体験して、その苦痛と生活への影響の大きさに驚きました。

こういった「自分自身ではどうにもできない事」が起きたとき、慌てずに正しく対応するためには、日頃からの準備と覚悟が必要です。

皆さんにも”いざという時”が訪れてしまった際、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。